〜 崩壊 〜
巨大な炎が天まで焦がさんとする勢いで踊っている。
あっという間の出来事だった。人口3300人の街がほんの数分で火の中に消えた。
負のエネルギーを吸収し続け、圧倒的な力を持った朔夜には、自防軍の銃器などではダメージすら与えられない。
と言うよりも、もはや命中することすらなかった。
豪々と燃える街には、炎以外に動くものは無い。わざわざ確認することもなく、朔夜は次の街に向かった。